2007年5月29日火曜日

Frappe(フラップ)

久しぶりの更新です。



かなり以前に作ってはいたのですが、仕事の忙しさにかまけてなかなか書けずにいました。



さて、このフラップ、とてもシンプルな揚げ菓子なのですが、コルシカに限らず南仏ではよく見かけるお菓子でもあります。


私が以前住んでいた、アルビという所では”oreillete"(オレイエット・・・耳あて)という面白い名前が付いていて、長方形に伸ばした生地を揚げるとそれらしき形になるのが由来らしく、まだ別の地方では"Merveilles(メルヴェイユ)"という名前で呼ばれています。



南仏地方の地方菓子で必ず入るものが、オレンジの花の水(オレンジの花のつぼみを煮て、その水蒸気を集めたもの)で、大森由紀子さんの「私のフランス地方菓子」には、フランスのお菓子史上、初めてつけられた香りと言われてますが、コルシカではどうでしょう?


コルシカでは、レモンの皮のすりおろしが入るのが一般的のようです。オレンジの皮も入る場合があるり、レモンの皮は、フィアドンヌにも必ず入れるものでもあります。


現在は、世界中・フランス全土でどこでもレモンは手に入り、特別な物ではないですが、輸出が発達していなかった頃はレモンの産地である地中海近辺で頻繁に使われただろうと想像すれば、コルシカでレモンがよく使われるのにも納得がいきます。


今回は、珍しくほぼ本のレシピ通りで成功しました。若干作り方は、私流が入ってしまったけれど・・・。



(材料)大体20個分

薄力粉・・・・220g
全卵・・・・・・1個半
バター(ポマード状)・・・・50g
ベーキングパウダー・・・・4g
牛乳・・・・・・・・・大さじ1
グラニュー糖・・・・20g
塩・・・・・・ひとつまみ
レモンの皮のすりおろし・・・・半個

揚げ用油・・・・・適量
仕上げ用の粉砂糖、またはグラニュー糖・・・・・適量

(準備しておく事)
1.薄力粉とベーキングパウダーを一緒に振るっておきます。

(作り方)
1.振るった粉類と、ポマード状のバターを手で擦りあわせ、おおまかに混ぜます。
2.全卵・牛乳・グラニュー糖・塩・レモンの皮をすべて混ぜ合わせ、1に加えます。
3.手の腹で押すように生地をまとめ、ラップに包み、冷蔵庫で30分から1時間生地を休ませておきます。
4.生地を薄く、2から3mmほどの厚さに伸ばし、手綱こんにゃくの要領で形作ります。
5.揚げ油を170から180℃に熱し、一度にあまり沢山入れずに、5個ずつ程入れ、均等にキツネ色に揚げます。
6.熱いうちに砂糖を振りかけ、食します。


色々形を試してみて手綱こんにゃくのようにするのが一番綺麗に出来
ましたが、このように真ん中に切れ目を入れると生地全体にまんべんなく火が通るので、とても揚げやすいですが、普通に「三角」や「長方形」に切って揚げても、真ん中が膨らみ、全く別の食感になります。

1つの鍋で沢山出来るので、お客さんが多い時など便利かもしれませんね。

ポイントは生地の固さなんですが、手にくっつかない程度で捏ねてはいけません。まとめる感じです。

アルビについて興味がある方は、こちらのサイトへどうぞ(フランス語です)http://www.mairie-albi.fr/また大森由紀子さん著の地方菓子の本は、主に柴田書店で購入できます。

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